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日本学生支援機構の金利:政令で定めた上限金利は3.0%、実は「超低金利」

2017/10/28

 日本学生支援機構の奨学金批判の中には、誤解に基づく批判も少なくない。そのひとつに金利が高すぎる、というものがある。なぜ、このような誤解が生まれるのか、実際の金利はどうなのか。この疑問に答えている「暮らしとお金を考える」ファイナンシャルフィールド(10/27)によれば、返還誓約書には政令で定めた上限金利である3.0%で仮計算した返還総額が印字されている。これを最終の返還額と誤解する人もいるようだが、同機構の金利は貸与終了時(卒業時など)に決まり、申込み時には、将来の金利が、いくらになるのかわからない。ただし、上限金利が定められていて、金利3%を超えては金利をとらないしくみになっている。

 実際の金利(利率)に関しては、日本学生支援機構のホームページに月ごとの利率が公開されている。なお、利率固定方式とは、返還が完了するまで、貸与終了時に決定した利率が同じものであり、利率見直し方式とは、おおむね5年ごとに利率が見直されるもの。現時点での、国の教育ローンの固定金利は1.81%、三井住友銀行の教育ローンの変動金利は3.475%である。これらと比較して、同機構の奨学金の金利は、かなり低いことがわかる。

 

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